「枠連のゾロ目ってどんな時に狙うの?」
「同じ枠に狙いたい馬が入ったらどう狙うのがいい?」
競馬の予想をする中で、ある程度予想が固まってから考えたいのがどの券種で勝負するのかという点です。
券種を考えるタイミングで注目してほしいのが枠連。しかも同じ枠の馬を狙うゾロ目狙いです。
この記事ではゾロ目の狙い方や、ゾロ目狙いになぜ妙味があるのか?さらにゾロ目で決着した名勝負に関しても紹介していきたいと思います。
同じ枠の馬を狙う場合に、枠連ゾロ目という選択肢を増やすことで、より回収率を上げられるようになりましょう。
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目次
枠連は同じ枠のゾロ目に妙味がある!
組み合わせ数も少ない枠連ですが、そんな枠連馬券の中で特に妙味があるのがゾロ目の馬券です。
ゾロ目の馬券は、馬連と同じ内容の馬券となるため、馬連よりも注目度が低くなる傾向があります。
その注目度の低さが妙味のポイントです。
レースによっては馬連よりも枠連ゾロ目の方が配当がいいというケースも発生します。
そんな妙味十分のゾロ目馬券狙いのポイントを紹介していきましょう。
必ず枠連オッズをチェックしよう
枠連ゾロ目を狙う大きなポイントは、馬連オッズとの比較です。
例えば2021年のオールカマー。
1枠に入った同馬主のウインマリリンとウインキートスで決まったレースですが、このレースの配当は枠連ゾロ目の1-1が2,130円、馬連の1-2が1,980円と大きな差がついています。
馬連で購入するファンの方が多いことから、馬連の方がオッズが低くなるケースは多いものです。
馬連を前提に予想をしている中で、枠連ゾロ目となる買い目が含まれているときには、必ず事前にどちらのオッズが有利かを確認してから購入しましょう。
ゾロ目狙いには根拠もある
馬連で予想していて、たまたま枠連ゾロ目が含まれているのであれば枠連ゾロ目のオッズを確認するというのが基本的なゾロ目の狙い方ですが、むしろ積極的にゾロ目を買いに行くという考え方もあります。
競馬のレースが行われるコースには様々な特徴があります。
コースの特徴の中には「内枠有利」、「外枠有利」という分かりやすい特徴を持ったコースもあります。
有名なところでは東京芝2,000m。
このコースは2コーナーの引き込みからスタートをするため、スタートから2コーナーを緩くカーブしながら向こう正面の直線に入ります。
そのため内枠を引いた馬に非常に有利な形状となっています。
一方中山ダート1200mなどは、スタート直後に芝コースを横切る形状になっています。
芝コースをより長く走れる外枠の馬はダッシュがつきやすく、外枠有利のコースといわれています。
こうしたコース形状により内枠有利、外枠有利が明確になっているコースでは、内枠、外枠といった枠に注目して予想するのもひとつの方法です。
同じ枠の馬を狙うゾロ目狙いは、こうした枠によって有利不利があるコースでは狙い目となる方法。
展開有利な枠に狙いたい馬がいた時は、同じ枠の馬に突き抜ける可能性がないかを考えるのがおすすめ。
狙えると読んだ場合は積極的に枠連ゾロ目を狙っていきましょう。
ゾロ目狙いのコツ
ゾロ目狙いのコツは、同じ枠に入っている2もしくは3頭の中に、軸馬として狙える馬がいることが条件となります。
上位人気に限る必要はありませんが、レースを予想し、軸馬と決めた馬と同じ枠にいる馬に注目するのがおすすめです。
予想したレースで軸に予想した馬がいる枠ということは、その枠自体はマイナス材料ではないことが多いかと思います。
そのほかの要素もチェックし、展開次第では飛び込んでくる、鞍上が信頼できる、調教の動きから絶好調に見えるなどプラスポイントが見つかるようであれば狙い目です。
あとは馬連オッズと枠連ゾロ目のオッズを比較し、より配当のよい券種で勝負しましょう。
枠連で同じ枠の組み合わせを買う方法
枠連において、同じ枠に入った馬を狙うゾロ目狙いですが、ここで買い方を覚えておきましょう。
なぜこんな基本的なことを書くかというと、枠連のボックス買いをした場合、ゾロ目は買い目に含まれないということがあるからです。
例えば6枠に軸馬がおり、相手の枠として1枠と3枠狙う場合、1,3,6枠のボックス買いをしたくなるでしょう。
この場合、枠連6-6は買い目に含まれず、1-3,1-6,3-6の3点しか購入できません。
そこで枠連ゾロ目の購入方法をチェックしておきましょう。
通常の購入方法
まずは通常の購入方法です。
利用するマークシートは緑色のもの。
式別で枠連を選択したら1頭目と2頭目の同じ数字をマークしましょう。
上の画像は枠連1-1を購入する場合の記入例です。
枠連ゾロ目を1点購入する場合はこの記入方法が基本となります。
流し馬券で購入する方法
※画像出典元:JRA公式HP~マークカード~
枠連流し馬券にゾロ目を含める場合は青いマークシートの「連複流し」を利用します。
式別で枠連を選択したら軸とする枠をマーク。
相手に選ぶ枠の中に、軸と同じ数字を書き込めば流し馬券の中にゾロ目も含めて購入することができます。
フォーメーションで購入する方法
赤いボックス・フォーメーション用のマークカードでゾロ目を購入する場合は「フォーメーション」を利用しましょう。
「ボックス」を選択しても枠連ゾロ目は購入できません。
フォーメーションで1頭目と2頭目に同じ枠をマークすれば、枠連ゾロ目も含めたフォーメーション馬券を購入することができます。
同じ枠の馬が好走したレース
「そもそも枠連ゾロ目なんてそうそう出ないでしょ?」
そう思っている方も多いでしょう。
おっしゃる通り、枠連ゾロ目で決着するレースはそこまで多くはありません。
しかし、過去の競馬の歴史を振り返ると、枠連ゾロ目で決まった名レースがいくつかあります。
そんなゾロ目名勝負を振り返ってみましょう。
【1989年JC】オグリキャップvsホーリックス
地方出身ながら中央競馬を席巻した「芦毛の怪物・オグリキャップ」。
そのオグリキャップの怪物伝説を決定づけたのが、1989年の秋、3ヶ月の間に重賞レースに6度出走し、GⅠ1勝2着2回・GⅡ2勝というとんでもない成績を残したことでしょう。
この年の春、捻挫と靭帯炎で全休となったオグリキャップは、9か月ぶりに出走したオールカマーを勝利。
続く毎日王冠ではひとつ年上の菊花賞馬・イナリワンとのたたき合いを制してGⅡを連勝します。
続いて出走した天皇賞・秋では、直線で前が壁になり抜け出せず、同世代の菊花賞馬スーパークリークの2着に敗れたオグリキャップ。次走は得意のマイル戦となるマイルCSに決定します。
マイルCSでも4コーナーから直線に入るところまで前に壁ができ抜け出せないオグリキャップ。
先に抜け出したのは春のマイル王・バンブーメモリー。
鋭く伸びたバンブーメモリーと、何とか最内に進路を見出したオグリキャップの差は約2馬身。脚色もほぼ同じ勢いで、さすがのオグリキャップでも交わせないと誰もが思った瞬間でした。
レース残り100m。まさに瞬間移動したかのような鬼の瞬発力を見せたオグリキャップが、内側からバンブーメモリーに並びかけてゴール。
長い写真判定の結果、ハナ差でオグリキャップが秋のマイル王に輝きました。
ここまでであれば、最初のオールカマーがやや気になるものの、そこまで厳しいローテではありません。
しかし驚いたのはこの後。なんとオグリキャップ陣営は連闘でJC参戦を表明するのです。
オグリキャップ史上でも指折りの激しいレースであったマイルCSから、長距離輸送を含めた連闘。しかも相手は世界の強豪(※1988年まで8度のJCで日本馬は2勝。当時は世界の強豪馬が勝つのが当たり前と思われていました)。とても正気の沙汰ではありません。
そんな世間の評価はオッズにも表れます。
天皇賞・秋、マイルCSともに圧倒的1番人気で単枠指定を受けていたオグリキャップですが、このJCでは2番人気。
レースはハイペースで進み、オグリキャップは4番手を追走。
4コーナーを回ってインを上手にさばいた2枠2番のホーリックスが抜け出し先頭に。
4コーナーで外に進路を取った2枠3番のオグリキャップが猛追し、黒帽同士のたたき合いは300m以上続きます。
最後はクビ差敗れたオグリキャップですが、走破時計の2分22秒2は当時の世界レコード。
あれだけ激しいマイルCSから連闘でこのタイムを叩き出したオグリキャップは、この時真の怪物と呼ばれるようになりました。
【1992年日本ダービー】ミホノブルボンvsライスシャワー
1992年の日本ダービーの注目はミホノブルボン1頭に注がれていました。
有名とは言えない血統の馬が、当時の戸山調教師によるスパルタ調教で鋼の体を手にし、ここまでデビュー以来5戦5勝。
朝日杯FSと皐月賞を制しており、前年のトウカイテイオーに続く無敗二冠馬が誕生すると多くの競馬ファンは期待していました。
ミホノブルボンの単勝オッズは230円。2番人気に皐月賞2着のナリタタイセイ、3番人気に弥生賞3着のサクラセカイオーが続きますが、2番人気以降は混戦模様で、どの馬が来るか分からない状態です。
レースはこれまで通りにミホノブルボンが先頭に立ち、1F12秒前後の正確なラップでペースを作ります。
4コーナー出口では後続各馬が必死に追い出すのを尻目に、先頭を走るオレンジ色の帽子のミホノブルボンは持ったまま。涼しい顔で後続を引き離します。
レースはそのままミホノブルボンがムチも使わず4馬身差の圧勝。見事無敗の二冠馬となりました。
問題は2着争い。
後ろからどの馬が伸びてくるかと多くの競馬ファンが見守る中、レース道中ミホノブルボンを2番手からしっかりマークしていたオレンジ帽子の馬が止まりません。
最後は5番人気のマヤノペトリュースが猛追するも、ハナ差及ばず3着。2着を死守したのは単勝16番人気のライスシャワーでした。
この当時のライスシャワーはOP特別1勝、重賞では4着が最高という無名の存在。
そんな無名の大穴馬が、同枠に入ったミホノブルボンを徹底マークし波乱を演出したわけです。
この2頭の同枠ゾロ目対決はこのダービーだけでは終わりません。
三冠最終戦である菊花賞でも4枠同枠に入った2頭。
ひと夏を越してさらにパワーアップしたライスシャワーは、菊花賞でついにミホノブルボンを捕らえて最後の一冠を獲得。
ダービー、菊花賞と続けて同じ馬が1&2着に入り、しかも両レースともにゾロ目という珍しい決着となりました。
【2019年高松宮記念】ミスターメロディvsセイウンコウセイ
最後に2022年現在、直近でゾロ目決着が見られたGⅠレースを紹介しましょう。
2019年の高松宮記念は、重賞連勝中のダノンスマッシュが1番人気、2番人気も連勝中のモズスーパーフレアと、近走好調の馬が人気を集めました。
この高松宮記念を勝ったのは3番人気のミスターメロディ。
中京芝1200mでは圧倒的有利と言われる内枠、2枠から好位を追走し抜け出しました。
2着にも同じ2枠のセイウンコウセイが入ります。
セイウンコウセイは2017年の高松宮記念覇者。しかし2017年の高松宮記念勝利後の2年間で挙げた勝鞍は1つ。GⅠでは2桁着順続きということもあり、2019年の高松宮記念では18頭立て12番人気の低評価でした。
中京コースを得意とする実力馬が、有利と言われている内枠で、勝っても驚けない人気馬と同枠になったこのレースこそ、ゾロ目で狙う絶好のレースといえたでしょう。
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まとめ
同じ枠に入った馬の組み合わせを枠連で狙うゾロ目馬券。
確かに発生率こそ高くありませんが、発生した場合は馬連よりも枠連の方が配当が高くなることも多く、狙う価値のある馬券と言えます。
特に注意したいのが、内枠外枠で有利不利がハッキリしているコース。
有利と言われている枠に入った人気薄の馬が激走するケースは珍しくありません。
普段は馬連や馬単で勝負しているという方は、特に購入前のオッズに注意しておくのがおすすめ。
あえて枠連ゾロ目で狙った方がお得、有利というケースもありますので、馬券検討の際は頭の片隅に入れておきましょう。