全国17の会場で行われている地方競馬は、中央競馬とは異なるさまざまな魅力に溢れた競技です。
中央競馬は基本的に週末の土日のみ開催ですが、地方競馬は平日もほぼ毎日レースが開催されています。さらに、現在はインターネットを通じて生中継を視聴することができてそのまま馬券も購入できるため、やろうと思えば365日競馬を楽しめるのです。
地方競馬を今より楽しむためには、開催日程をしっかりと押さえておく必要があります。というわけでここからは、地方競馬の主な開催日程と、これだけは絶対に見てほしいという人気のレースを厳選して5つ紹介していきます。
地方競馬の開催日程を詳しく知りたい方、注目レースのみ参加したいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
地方競馬の開催制限と回数
地方競馬には中央競馬にはない競馬法が定められているため、回数や各会場の開催回数が異なります。レース開催日程について詳しく紹介する前に、まずは地方競馬の開催制限と回数を紹介します。
回数制限
地方競馬には、競馬法および競馬法施行規則で定められた開催制限に関する決まりがあります。
・1回の開催で6日を超えてはいけない
・1日の競争回数は12を超えてはいけない
つまり、連続して6日以上の開催は認めておらず、競争回数も12を超えてはいけません。最大で組まれるレースの数は12となっているため、中央競馬と数は同じです。
しかし、公益性の高い事業に対する財源確保を目的にする場合は例外で、特別競馬は3開催(最大18日)を上限に開催することが認められています。
都道府県別年間開催回数
上記で紹介した回数制限があるため、都道府県別で年間の開催回数は決められています。
・北海道⇒43回
・兵庫⇒29回
・愛知⇒28回
・岩手、東京、石川、岐阜、佐賀⇒21回
・高知⇒19回
・神奈川⇒15回
・埼玉、千葉⇒13回
・その他⇒4回
北海道は「ばんえい競馬」と呼ばれる唯一無二の競技が開催されているため飛び抜けて開催回数が多いのですが、後は平均的に会場の数が多い地域が回数が多いということになります。
さまざまな会場で常にどこかでレースが行われているのが地方競馬の最大の特徴なので、ネットを通じて観戦すればいつでも競馬を楽しめる環境が整備されているというわけです。
地方競馬の開催日程を把握する最適な方法
地方競馬のすべての会場で行われているレースを効率的に把握できるサイトがあります。そちらを使えば開催日程を簡単に把握できるため、地方競馬を楽しみたい方はぜひ活用してください。
地方競馬情報サイトで「本日のレース」をチェック
前述したように毎日全国のどこかで開催している地方競馬は、レースの開催日程をチェックするだけで大変です。もちろん、それぞれのホームページで開催日程は確認できますが、わざわざ開催日程を見るためだけに訪問するのは大変ですよね。
そんな時に便利なのが、『地方競馬情報サイト』です。こちらのサイトでは日本全国すべての地方競馬のレース開催日程を紹介しているため、今日どこでどんなレースが行われているのか一目でわかる仕組みになっています。
①「地方競馬情報サイト」にログイン
②「開催日程」を選択
上記のように進んでいただくと下記のページへ飛びます。
続いて会場を選択すると何時からどのようなレースが開催されているのかを詳しく表示してくれます。また、月のマークが付いている会場はナイター競争が開催される印なので、仕事をしている方はぜひこちらもチェックしてみましょう。
同じページを下の方に進むと各会場で行われている重賞競走も紹介してくれていますので、人気レースのみ参戦したいと考えている方でも便利に活用できます。
月別開催日程も使おう
本日のレースだけではなく、月別開催日程も各会場で行われているレースを把握するうえでは不可欠です。
ご覧の通り、こちらのページを使えば月別でどの地方競馬場でどのようなレースが開催するのかがわかります。すべての地方競馬場を紹介しており、日程表をダウンロードしてプリントしておくことも可能なので漏れがありません。
各印の意味は以下の通りです。
・●⇒通常開催
・☆⇒ナイター競馬
・D⇒ダート交流重賞競走
・△⇒代替開催
「●」は通常のレースで「☆」は当日にナイター競馬が開催されることを意味します。そして注目すべきは「D」の印で、これがある場合は交流重賞競走があることを意味しますので、とくに注目すべき日程です。
このページを活用すれば一目ですべての地方競馬場の日程を把握できるだけではなく、気になる会場を選択すれば詳しいレース内容や日時も理解できるため、便利に活用できるでしょう。
地方競馬の絶対に見るべき人気レースを紹介
上記項目で地方競馬の開催日程について紹介してきましたが、ここからは地方競馬の絶対に見るべき人気レースを紹介します。
初心者の方はまずは以下のレースからチェックしてみることをおすすめします!
ジャパンダートダービー
大井競馬場で開催されている「ジャパンダートダービー」は、春の3歳ダートチャンピオン決定戦です。
農林水産大臣が賞を提供しているレースで、ダート2000m、1着賞金6,000万円という地方競馬ではかなりの高額である人気の高いレースです。
出走資格はサラブレッド系3歳馬のみなので、中央競馬でいえばクラシック競走のようなもの。地方競馬に出走している3歳馬はこのジャパンダートダービーを目指してレースを進めます。
地方教法馬がジャパンダートダービーの優先出走権を得るには、各地で開催されているダービーシリーズと呼ばれる競走で1着になる必要があります。
・石川ダービー(金沢)
・九州ダービー(佐賀)
・東京ダービー(大井)
・兵庫ダービー(園田)
・岩手ダービー(水沢)
・東海ダービー(名古屋)
・北海ダービー(門別)
・高知ダービー(高知)
上記レースで1着を獲得するほか、ダートグレード競走の1着入賞馬と兵庫チャンピオンシップの2着と3着入賞馬、中央競馬における重賞競走およびオープン特別競走の1着入賞馬に指定馬としての権利が与えられます。
春の3歳ダービーの最高峰として位置づけられているレースなので、ぜひ未来へ羽ばたく若い馬の走りをチェックしてみましょう。
かしわ記念
船橋競馬場で開催されているかしわ記念は、ダート1600mで1着賞金7,000万円のJpnIです。
1989年に格上げされたレースで、春から夏にかけての短距離適性馬の大きなレースがなかったため創設されました。4歳以上の馬が出走資格を満たしており、過去には中央競馬でも活躍したゴールドドリームが連覇したことで知られています。
春から夏にかけての短距離ダートレースで最も大きなレースで、中央競馬で活躍している有力なダート馬も多く出走するため、常に大きな注目を集めています。
帝王賞
大井競馬場で開催されている「帝王賞」は、ダートの実力者が各地から揃う上半期のダート競馬を締めくくるチャンピオン決定戦という位置付けです。
これまでに中央競馬所属馬が20勝、地方競馬所属馬が14勝となっており、交流G1なので中央と地方の有力馬が一同に会することで常に高い注目を集めています。
かしわ記念と大井記念の1着馬に優先出走権が与えられるだけではなく、中央競馬でも重賞レースを1着入賞していると優先出走権が与えられます。
過去には中央競馬でも活躍しているゴールドドリーム、オメガパフューム、クリソベリルなどの有力馬が優勝したことでも知られており、世界的に名が知られているレーン騎手もオメガパフュームで騎乗した経験があります。
マイルチャンピオンシップ南部杯
森岡競馬場で開催されている「マイルチャンピオンシップ南部杯」は、秋のダートマイルチャンピオン決定戦です。
1997年に格上げされたレースで、中央競馬の馬も登録が可能なので毎年各地からマイルに強い有力馬が集結します。また、出走条件が3歳以上となっているため、若い有力馬が集結することでも知られています。
過去にはルヴァンスレーヴ、サンライズノヴァ、コパノリッキーなど中央でも活躍している馬の優勝経験があります。秋に開催されている最も大きなダート競走なので、常に高い注目を集めているレースです。
ばんえい記念
帯広競馬場で開催されている「ばんえい競馬」のなかで最も格付けが高いレースが『ばんえい記念』です。
毎年度のばんえい最強馬を決定するレースであり、現存するばんえい競馬のなかで最も歴史が長い重賞競走です。1968年に創立されたとありますが、これ以前にも記録が残っていないだけで競走自体は開催されていたとされています。
ばんえい競馬に所属する馬と騎手は『ばんえい記念』を制することが最大の目標であり、このレースに優勝した馬がその年の「最優秀ばんえい馬」に選ばれるのが一般的な流れです。
ただでさえ特殊な条件で戦うばんえい競馬のなかでも、さらに特殊な競争条件で行われるレースなので、同一馬による連覇が非常に多い特徴があります。
過去にはスーパーペガサスが四連覇、トモエパワーが三連覇した実績があり、他にも複数回優勝したばんえい馬が多くいます。
また、優勝タイムが最も長い重賞競走でもあり、多くの場合は3分から4分かけてゴールします。長い場合は優勝タイムた5分以上になることも珍しくないため、最も長く楽しめる重賞レースです。
ばんえい競馬を見たことがないという方も、最も大きなレースであるばんえい記念だけはぜひチェックしてみてください。
まとめ
地方競馬の開催日程や注目レースを紹介してきましたが、参考になりましたか?
中央競馬とは違い平日でも必ずどこかでレースが開催されている地方競馬は、365日いつでもどこでも競馬を楽しめます。最近はネットを介して視聴と馬券購入が可能であり、ナイター開催されているレースであれば仕事終わりでも楽しめるので、競馬好きの方は地方競馬もぜひ挑戦してみましょう。
地方競馬初心者の方は、まず上記で紹介した5つのレースをチェックしてみてください。いずれも中央競馬に負けず劣らない注目を集めているレースばかりなので、きっと地方競馬の魅力を理解してもらえるかと思います。