「地方競馬って重賞が多い気がする」
「どの重賞がどの程度のレベルか分からない」
普段地方競馬の馬券を買わない方にとって、地方競馬の重賞に関してイメージしにくい部分があるかもしれません。
地方競馬場ではそれぞれ重賞格付けを行っており、それぞれの競馬場で重賞が開催されています。
この記事では何より「重賞とは何ぞや?」という基本的な疑問から、重賞の表記にいろいろな種類がある理由、さらに重賞日程や予想のポイントを紹介していきます。
これから地方競馬を楽しもうという方は、重賞のような大きなレースから入るのがおすすめの方法。
そんな地方競馬の重賞格付けに関して、基本から知っておきましょう。
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目次
競馬の重賞格付けに関して
競馬における「重賞」とは、その競馬場(競馬主催団体)が定めるもので、もっとも格付けの高いレースになります。
格付けが高いのと同時に賞金総額も高く、レース自体にスポンサーがつくケースも少なくありません。
また、重賞とひとくくりにしても、重賞を定める団体により表記も変わりますし、その内容も変わります。
まずは、日本国内にある重賞の種類に関して説明していきましょう。
重賞の格付けを行う3つの組織
日本国内で重賞競走の格付けを行っている団体は3つ。まずはこの3つの団体に関して簡単に説明しておきましょう。
【JRA】JRAで行われる重賞を格付け
JRAで行われる重賞は基本的にJRAが格付けを行っています。また、JRAが格付けしている重賞はすべて「国際競走」に認定されており、国際開放されています。
【日本グレード格付け管理委員会】ダートグレードレースを格付け
地方競馬場で行われる、JRA所属馬も出走できる重賞競走を「ダートグレード競走」と呼びます。
このダートグレード競走の格付けを行っているのが「日本グレード格付け管理員会」となります。
【地方競馬場】地方重賞の格付けを行う
各地方競馬場で行われる「ダートグレード競走」以外の重賞は、それぞれの競馬場(もしくは競馬組合)が格付けを行っています。
そのため競馬場(競馬組合)ごとに重賞の表記も異なります。
また、他地方競馬場(競馬組合)にそのレースを開放するかどうかも各地方競馬場が決定することになります。
ちなみにJRAとそれ以外の2つの組織の大きな違いは、「ICSCのパートⅠ国に指定されているかどうか」です。
ICSCとは「国際セリ名簿基準委員会」の略称で、このICSCが、競馬開催を行っている国のランクを決定しています。
最高ランクのパートⅠ国に格付けされると、その組織が定める重賞はすべて国際競走に認定され、国際開放を義務付けられます。
つまりJRAの重賞はすべて国際競走であり、ICSCのパートⅠ国に認定されていない他2団体の定める競走は、基本的に国際開放されていないということになります。
日本国内の重賞格付け一覧
では、それぞれの団体が定める重賞の表記やその内容を簡単に表にまとめておきましょう。
地方競馬の重賞格付けに関しては、さらに細かく説明する必要がありますので、後に詳しく解説していきます。
一般的な呼称 | 認定団体 | 表記 | 特徴 |
国際重賞 JRA重賞 |
JRA | GⅠ・GⅡ・GⅢ | ・すべて国際競走 ・1レースを除きJRAが施行 |
障害重賞 | JRA | JGⅠ・JGⅡ・JGⅢ | ・障害競走のみ ・国際開放されていない |
統一重賞 ダートグレード競走 |
日本グレード 格付け管理委員会 |
JpnⅠ・JpnⅡ・JpnⅢ | ・1レースを除き国際開放されていない ・地方競馬場開催 ・JRA&地方所属馬すべてが出走可能 |
地方重賞 | 各地方競馬場 | SⅠやHⅠなど 詳細は後述 |
・国際開放されていない ・出走条件はレースごとに異なる |
重賞はその中でも格付けがあり、主に「Ⅰ~Ⅲ」で表記されます。
ローマ数字が小さいほど格付けやレースレベルが高く、さらに賞金も高い傾向にあります。
上で紹介したICSCがランク付けを行うのは平地レースのみ。障害競走は対象外であり(正確には障害レースを開催している国はパートⅣ国でまとめられており、ランク付けは行われていない)、障害重賞に関しては国際開放などが義務付けられていません。
そのため障害重賞は特別な表記になっています。
ダートグレード競走について
この記事では地方競馬場で開催される重賞の格付けを紹介する記事ですので、JRAの重賞はおいておき、ダートグレード競走と地方重賞に関して詳しく解説していきます。
まずはダートグレード競走に関して紹介していきましょう。
ダートグレード競走の特徴
★ダートグレード競走の特徴
- JRA所属馬も出走できる
- 地方重賞よりも賞金が高額であるケースが多い
- JRAや他地方競馬場の出走枠はレースによって異なる
ダートグレード競走とは、日本全国の地方競馬場で行われる重賞競走。
基本的にはJRAおよびすべての地方競馬場所属馬が出走可能なレースであり、各競馬場においては注目度の高いレースとなります。
出走馬のレベルが高くなり、さらに賞金が高いことから、地方競馬所属馬はもちろんJRA所属馬にとっても目標となるレースとなります。
とはいえ、一般的にJRAの競馬場ほど広くない地方競馬場では、1レースに出走できる頭数に限界があります。そのためレースにできる出走枠に関しては、レースごとに定められています。
2022年ダートグレード競走日程
2022年に地方競馬場で行われるダートグレード競走を紹介しておきましょう。
日程 | レース名 | グレード | 開催競馬場 | 距離・条件 | 出走枠 |
1月26日 | 農林水産大臣賞典 TCK女王盃 |
JpnⅢ | 大井競馬場 | 4歳以上 牝馬 1800m |
南関東 8頭 他地区 3頭 JRA馬 5頭 |
2月2日 | 農林水産大臣賞典 川崎記念 |
JpnⅠ | 川崎競馬場 | 4歳以上 2100m |
地方所属馬 8頭 (うち他地区3頭以下) JRA馬 6頭 |
2月8日 | 農林水産大臣賞典 佐賀記念 |
JpnⅢ | 佐賀競馬場 | 4歳以上 2000m |
佐賀所属 4頭 他地区 3頭 JRA馬 5頭 |
3月2日 | 農林水産大臣賞典 エンプレス杯 |
JpnⅡ | 川崎競馬場 | 4歳以上 牝馬 2100m |
地方所属馬 9頭 (うち他地区3頭以下) JRA馬 5頭 |
3月10日 | 中日新聞杯 名古屋大賞典 |
JpnⅢ | 名古屋競馬場 | 4歳以上 1900m |
東海所属 4頭 他地区 3頭 JRA馬 5頭 |
3月16日 | 農林水産大臣賞典 黒船賞 |
JpnⅢ | 高知競馬場 | 4歳以上 1400m |
地方所属馬 7頭 (うち高知所属3頭以下) JRA馬 5頭 |
3月23日 | 農林水産大臣賞典 ダイオライト記念 |
JpnⅡ | 船橋競馬場 | 4歳以上 2400m |
南関東 7頭 他地区 3頭 JRA馬 4頭 |
4月13日 | サッポロビール盃 マリーンカップ |
JpnⅢ | 船橋競馬場 | 3歳以上 牝馬 1600m |
南関東 7頭 他地区 3頭 JRA馬 4頭 |
4月20日 | 東京スプリント | JpnⅢ | 大井競馬場 | 4歳以上 1200m |
南関東 8頭 他地区 3頭 JRA馬 5頭 |
5月3日 | 農林水産大臣賞典 かきつばた記念 |
JpnⅢ | 名古屋競馬場 | 4歳以上 ハンデ 1500m |
東海所属 4頭 他地区 3頭 JRA馬 5頭 |
5月4日 | 農林水産大臣賞典 兵庫チャンピオンシップ |
JpnⅡ | 園田競馬場 | 3歳 1870m |
地方所属 7頭 JRA馬 5頭 |
5月5日 | 農林水産大臣賞典 かしわ記念 |
JpnⅠ | 船橋競馬場 | 4歳以上 1600m |
地方所属 8頭 JRA馬 6頭 |
6月1日 | 農林水産大臣賞典 さきたま杯 |
JpnⅡ | 浦和競馬場 | 4歳以上 1400m |
南関東 6頭 他地区 2頭以下 JRA馬 4頭 |
6月2日 | 農林水産大臣賞典 日刊スポーツ賞 北海道スプリントカップ |
JpnⅢ | 門別競馬場 | 3歳以上 1200m |
ホッカイドウ所属 8頭 他地区 4頭 JRA馬 4頭 |
6月15日 | 農林水産大臣賞典 関東オークス |
JpnⅡ | 川崎競馬場 | 3歳 牝馬 2100m |
地方所属馬 10頭 (うち他地区4頭以下) JRA馬 4頭 |
6月29日 | 農林水産大臣賞典 帝王賞 |
JpnⅠ | 大井競馬場 | 4歳以上 2000m |
地方所属馬 9頭 JRA馬 7頭 |
7月6日 | ホクトベガメモリアル スパーキングレディーカップ |
JpnⅢ | 川崎競馬場 | 3歳以上 牝馬 1600m |
地方所属馬 10頭 (うち他地区4頭以下) JRA馬 4頭 |
7月13日 | 農林水産大臣賞典 ジャパンダートダービー |
JpnⅠ | 大井競馬場 | 3歳 2000m |
地方所属馬 9頭 JRA馬 7頭 |
7月18日 | 農林水産大臣賞典 メイセイオペラ記念 マーキュリーカップ |
JpnⅢ | 盛岡競馬場 | 3歳以上 2000m |
岩手所属 4頭 他地区 5頭 JRA馬 5頭 |
8月11日 | JBC協会賞 農林水産大臣賞典 スポーツニッポン杯 ブリーダーズゴールドカップ |
JpnⅢ | 門別競馬場 | 3歳以上 牝馬 2000m |
ホッカイドウ所属 7頭 他地区 4頭 JRA馬 5頭 |
8月16日 | 農林水産大臣賞典 クラスターカップ |
JpnⅢ | 盛岡競馬場 | 3歳以上 1200m |
岩手所属 4頭 他地区 5頭 JRA馬 5頭 |
8月25日 | 農林水産大臣賞典 サマーチャンピオン |
JpnⅢ | 佐賀競馬場 | 3歳以上 1400m |
地方所属馬 7頭 JRA馬 5頭 |
9月21日 | テレ玉杯 オーバルスプリント |
JpnⅢ | 浦和競馬場 | 3歳以上 1400m |
南関東 5頭 他地区 3頭 JRA馬 4頭 |
9月28日 | Road to JBC 日本テレビ盃 |
JpnⅡ | 船橋競馬場 | 3歳以上 1800m |
南関東 7頭 他地区 3頭 JRA馬 4頭 |
10月4日 | 農林水産大臣賞典 白山大賞典 |
JpnⅢ | 金沢競馬場 | 3歳以上 2100m |
南関東 3頭 他地区 4頭 JRA馬 5頭 |
10月5日 | 農林水産大臣賞典 Road to JBC 東京盃 |
JpnⅡ | 大井競馬場 | 3歳以上 1200m |
|
10月6日 | 農林水産大臣賞典 レディスプレリュード |
JpnⅡ | 大井競馬場 | 3歳以上 牝馬 1800m |
|
10月10日 | 農林水産大臣賞典 Road to JBC マイルチャンピオンシップ南部杯 |
JpnⅠ | 盛岡競馬場 | 3歳以上 1600m |
地方所属馬 9頭 JRA馬 7頭 |
10月20日 | 農林水産大臣賞典 報知新聞社杯 エーデルワイス賞 |
JpnⅢ | 門別競馬場 | 2歳 牝馬 1200m |
ホッカイドウ所属 8頭 他地区 4頭 JRA馬 4頭 |
11月3日 | 農林水産大臣賞典 JBCクラシック |
JpnⅠ | 盛岡競馬場※1 | 3歳以上 2000m |
地方所属馬 出走馬の概ね2/3 JRA馬 出走馬の概ね1/3 |
農林水産大臣賞典 JBCスプリント |
JpnⅠ | 盛岡競馬場※1 | 3歳以上 1200m |
地方所属馬 出走馬の概ね2/3 JRA馬 出走馬の概ね1/3 |
|
農林水産大臣賞典 JBCレディスクラシック |
JpnⅠ | 盛岡競馬場※1 | 3歳以上 牝馬 1800m |
地方所属馬 出走馬の概ね2/3 JRA馬 出走馬の概ね1/3 |
|
農林水産大臣賞典 JBC2歳優駿 |
JpnⅢ | 門別競馬場 | 2歳 1800m |
||
11月23日 | 農林水産大臣賞典 浦和記念 |
JpnⅡ | 浦和競馬場 | 3歳以上 2000m |
地方所属馬 7頭 JRA馬 5頭 |
11月24日 | 農林水産大臣賞典 兵庫ジュニアグランプリ |
JpnⅡ | 園田競馬場 | 2歳 1400m |
地方所属馬 7頭 JRA馬 5頭 |
11月30日 | デイリー盃 クイーン賞 |
JpnⅢ | 船橋競馬場 | 3歳以上 牝馬 1800m |
南関東 7頭 他地区 3頭 JRA馬 4頭 |
12月8日 | 農林水産大臣賞典 名古屋グランプリ |
JpnⅡ | 名古屋競馬場 | 3歳以上 2100m |
東海所属 3頭 他地区 4頭以下 JRA馬 5頭以下 |
12月14日 | 農林水産大臣賞典 全日本2歳優駿 |
JpnⅠ | 川崎競馬場 | 2歳 1600m |
地方所属馬 9頭 (うち他地区6頭以下) JRA馬 5頭 |
12月21日 | 農林水産大臣賞典 兵庫ゴールドトロフィー |
JpnⅢ | 園田競馬場 | 3歳以上 1400m |
兵庫所属 4頭 他地区 4頭 JRA馬 4頭 |
12月29日 | 農林水産大臣賞典 国際交流 東京大賞典 |
GⅠ | 大井競馬場 | 3歳以上 2000m |
地方所属馬 9頭 JRA馬 7頭 |
※1…JBC3レースの開催は毎年持ち回りで決定。2022年は盛岡、2023年は大井開催。「JBC2歳優駿」のみ門別競馬場で固定開催。
ご覧の通り、毎月日本全国どこかの競馬場でダートグレード競走が行われています。
ダートグレード競走の開催がない競馬場は、ばんえい競馬専用コースの帯広競馬場以外では水沢競馬場、笠松競馬場、姫路競馬場の3か所。他11競馬場で毎年必ず開催があります。
このダートグレード競走の中で、唯一国際格付けを持つのが「東京大賞典(GⅠ)」。また国際競走として、世界中の馬に門戸を開放しているのが、東京大賞典と「全日本2歳優駿(JpnⅠ)」になります。
全日本2歳優駿は国際開放はしているものの、国際重賞としての格付けはなく、「国際リステッドレース」に格付けされています。
各地方競馬の重賞表記
ダートグレード競走とは別に、各地方競馬場(もしくは競馬組合)が設定している重賞についても解説していきましょう。
まずは、各競馬場の重賞表記に関してまとめていきます。
競馬組合 | 所属競馬場 | 重賞表記 |
ばんえい十勝 | 帯広競馬場 | BGⅠ・BGⅡ・BGⅢ |
ホッカイドウ競馬 | 門別競馬場 | HⅠ・HⅡ・HⅢ |
岩手競馬 | 水沢競馬場 盛岡競馬場 |
MⅠ・MⅡ・MⅢ |
金沢競馬 | 金沢競馬場 | 重賞 |
南関東競馬 | 大井競馬場 川崎競馬場 船橋競馬場 浦和競馬場 |
SⅠ・SⅡ・SⅢ |
東海競馬 | 名古屋競馬場 笠松競馬場 |
SPⅠ・SPⅡ |
兵庫競馬 | 園田競馬場 姫路競馬場 |
重賞Ⅰ・重賞Ⅱ |
高知競馬 | 高知競馬 | 重賞 |
佐賀競馬 | 佐賀競馬場 | 重賞 |
金沢競馬場や高知競馬場、佐賀競馬場は重賞レースにも特別な表記はなく、単に「重賞」と表記されます。
そのほかの競馬組合の表記は上記の通り。主に地名や組合名の頭文字が採用されるケースが中心です。
地方競馬の重賞レースで「SⅠ」という表記があれば、それは南関東の重賞であり、ほかの競馬組合では開催されないということになります。
ちなみに各重賞表記の意味合いは以下の通りです。
- 帯広競馬場【BG】 → 「ばんえい・グレード」の頭文字
- ホッカイドウ競馬【H】 → 「ホッカイドウ」の頭文字
- 岩手競馬【M】 → 「盛岡」と「水沢」の頭文字が共通してMのため
- 南関東競馬【S】 → 「南」の英単語「South」の頭文字
- 東海競馬【SP】 → 「スーパー・プレステージ」の頭文字
地方競馬重賞を予想する際の3つのポイント
JRAの重賞競走は予想したことがあるものの、地方競馬重賞の予想はしたことがないという方も多いかと思います。
地方競馬は全国各地にあり、それぞれの競馬場で独自に開催を行っているため、競馬場ごとの比較も難しいところ。
そこで、地方競馬の重賞レースを予想する際に、覚えておきたいポイントを3つ紹介していきましょう。
各競馬場ごとのレベル差を確認
地方競馬場の重賞で、何が難しいかといえば、他地区の競馬場所属馬との力量比較が難しいという点でしょう。
ダートグレード競走や、地方重賞の中でも地方交流重賞に指定されているレースでは、いろいろな競馬場所属馬が参戦するため、予想が難解になります。
そこで、非常に大まかな分け方ですが、各地区ごとの実力差を確認しておきましょう。
★地区別レベル差(3歳以上・4歳以上)
- 最上位……JRA
- 上位……南関東
- 中堅……東海・兵庫
- 下位……ホッカイドウ・岩手・金沢・高知・佐賀
上記のレベル差は何かのデータに基づいたものではありません。あくまでの筆者のイメージによるレベル分けですので、参考程度に見ておいてください。
まず最上位にJRAが来るのは間違いないでしょう。単純にJRAのレースは賞金が高いのが理由です。
地方競馬とJRAで、同じ新馬戦に出ても賞金は大きく違います。ちなみに地方競馬の中ではレース賞金が高い南関東競馬とJRAで賞金を比較してみましょう。
着順 | 本賞金 | |
JRA | 南関東 | |
1着 | 700万円 | 240万円 |
2着 | 280万円 | 96万円 |
3着 | 180万円 | 60万円 |
4着 | 110万円 | 36万円 |
5着 | 70万円 | 24万円 |
ご覧の通り、JRAの賞金は南関東のおよそ3倍。馬主としても、JRAでも勝ち負けできる可能性がある馬であれば、地方ではなくJRAでデビューさせるでしょう。
結果、JRAのレベルが最も高くなります。
では、地方競馬の地域によるレベル差も簡単に解説しておきましょう。
この場合も馬主の気持ちになって考えると分かりやすいでしょう。
もしあなたが地方競馬の馬主となり、愛馬がデビューするとしたらどう思うでしょう?
できれば現地で観戦し、愛馬を応援したくなるでしょう。これは現実の馬主も同じです。
仕事をしながら愛馬の応援に行くとなると、普段暮らしている地域でデビューしてもらうのがベスト。つまり、馬主になるような方が多く住んでいる地域ほど多くの馬が入厩し、必然的にレースのレベルが高くなることになります。
この理屈で考えるとやはり東京・横浜を含む南関東がもっとも有力馬が多く集まる地域と考えられます。これに続くのが大阪・神戸から近い兵庫競馬、そして名古屋を含む東海競馬です。
つまり地方部よりも都会部にある競馬場の方が、総じて馬のレベルが高い、レースのレベルが高いということになります。
とはいえ、これはあくまでも筆者のイメージによるおおまかな分類。
かつては岩手競馬からメイセイオペラやトウケイニセイ、トーホウエンペラーなどの名馬が誕生したように、下位に位置付けた競馬場からも伝説クラスの馬は誕生しますので、覚えておきましょう。
ちなみにこの地区別レベル差、2歳戦になると少々事情が変わります。
★地区別レベル差(2歳戦)
- 最上位……JRA
- 上位……ホッカイドウ・南関東
- 中堅……東海・兵庫
- 下位……岩手・金沢・佐賀
- 最下位……高知
2歳戦を予想する場合は何より門別競馬場所属の馬に注目しましょう。
そのレベルは場合によっては南関東を超え、JRAに近づくレベルとなります。
ホッカイドウ競馬の2歳戦のレベルの高さは、2歳戦のスタート時期に理由があります。
JRAを始め、多くの地方競馬場では、例年6月頃から2歳新馬戦がスタートします。
しかしホッカイドウ競馬は、年度の初めとなる4月から2歳戦が始まります。
馬産の中心地である北海道にある競馬場ということで、どの競馬場よりも多くの2歳馬が入厩するのがホッカイドウ競馬。他地区より早くから新馬戦をスタートしないと、せっかくの2歳馬も走るレースが足りなくなるので、新馬戦開始が早くなっています。
馬主の中にはほかの競馬場に入れる予定の馬を、一旦門別競馬場に預け、4月からの2歳戦に参戦させる馬主もいます。早くから多くのレースを経験するホッカイドウ競馬の2歳馬は、必然的にレベルが上がるわけです。
多くの2歳馬が集まり、早くから多くのレースが組まれる門別競馬場は、特に2歳戦で注目すべき競馬場と覚えておきましょう。
ちなみに高知競馬場を最下位としたのは、高知競馬場は他競馬場からの移籍馬が多く、2歳馬の絶対数が少ないのが理由。
ライバルが少なければ馬のレベルもレースレベルも上がりません。
前後の日程から出走馬のレベルを判断
もうひとつ、地方重賞の予想で注目したいのが前後の日程です。
地方競馬所属馬は、自身が所属する競馬場の重賞以外に、ダートグレード競走、他地区の交流重賞など、出走するレースの選択肢が多くあります。
そのため、今このレースに出てきたのは、このレースが大目標だったのか、それとも先にある大目標のための調整期間か、または目標のレース出走後にまだ気力・体力があったから出走してきたのかを考える必要があります。
JRAの重賞の場合、前後のレースもJRAのレースのみを見ておけばいいので分かりやすいのですが、地方競馬は選択肢が多いため、十分に注意して考える必要があります。
もちろん勝負がかりの馬を中心に考えるのがおすすめです。
ネット投票サイトなどで多くの情報を収集
これらの情報など、地方競馬の情報は簡単に集めにくいのもポイントです。
JRAの情報であれば多くのスポーツ新聞や、情報サイトから情報収集が可能ですが、地方競馬の場合はそう簡単ではありません。
スポーツ新聞を見ても情報掲載量は少ないですし、情報サイトも十分なサイトは多くないのが現状です。
そんな中でおすすめなのが、楽天競馬やオッズパークといったネット投票サイトです。
ネット投票サイトでは、より多くの顧客を獲得するために、レース情報を充実させています。特に楽天競馬、オッズパークは予想に必要な情報も多いのでおすすめのサイトとなります。
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実際のレースを予想する
【2022年クラスターカップJpnⅢ】
この記事を書いているのは2022年8月15日。
そこで、この翌日2022年8月16日に盛岡競馬場で行われる「農林水産大臣賞典クラスターカップ~JpnⅢ~」を予想してみましょう。
このレースの出走馬は、JRA5頭+岩手所属4頭+東海所属5頭の14頭。
所属地域別の実力差を考えると、JRA馬が中心で、東海所属を押さえるかどうかというところ。岩手所属馬は予想に加えても1頭といったところでしょう。
14頭立てですので印は6頭でまとめます。
【本命◎】1枠1番 ダンシングプリンス(JRA)
出走する5頭のJRA馬で、JRA重賞勝ちの実績があるのはこの馬とジャスティンの2頭。
ジャスティンのJRA重賞勝ちは1年半以上前のもので、それ以降の戦績から大きくは狙いにくいところ。必然的にこちらが本命となります。
【対抗〇】8枠14番リュウノユキナ(JRA)
対抗は昨年のこのレース勝ち馬リュウノユキナ。昨年12月から2か月おきに順調に使われ安定した成績を残しています。
大外枠に若干不安はありますが、コース実績があるのも心強いところ。逃げ馬に厳しいペースになれば逆転も十分にあります。
【単穴▲】7枠11番ジャスティン(JRA)
本来なら単穴にはリメイクを推したかったところですが、レース当日に出走除外となりましたので、繰り上げでジャスティンを3番手評価にします。
近走の成績を見ても休み明けのここがメイチ勝負には見えず、狙いは恐らく先にあるダートグレード競走。
ここでそれなりの結果が出るようであれば、9月のさき玉杯、10月の東京盃あたりで狙ってみたい馬です。
【連穴△】5枠8番マイネルヘルツアス(名古屋)
東海所属馬5頭は、今津厩舎3頭と伊藤厩舎2頭。おそらく勝負がかりの馬は双方の厩舎から1頭ずつで、残る3頭は帯同馬と考えていいでしょう。
その中で狙うのはマイネルヘルツアス。東海競馬の条件戦でも勝ちきれないように見えますが、そもそも勝ち鞍は1400m以下に集中。ここ2年はマイル前後を中心に走り結果が出ていませんでした。
それがここ数戦はようやく結果が出るように地力がついてきた模様。陣営も無理を承知でかしわ記念(JpnⅠ)に挑戦させるなど、期待の大きさがうかがえます。
【連穴△】8枠13番オーロラテソーロ(JRA)
近2走はJRAのOP特別で2着、1着と安定した成績を残しているオーロラテソーロ。現状の勢いを考えればもっと重い印でもいいのですが、一つ気がかりな点が。
これまでの成績を振り返ると、阪神や東京、中京、新潟といった直線の長いコースに良績が集中しています。
盛岡競馬場は地方競馬場としては最大級のサイズも、そこまで直線が長いというわけではありません。
脚質的にも競合馬が多く、評価は押さえまでとしました。
【連穴△】5枠7番ルチルクォーツ(岩手)
少々無謀な狙いもどうしても無印にできないのが岩手所属のルチルクォーツ。
近走ようやく盛岡のオープンクラスでも戦えるようになっており、陣営としてはそろそろ重賞勝ちも狙っていきたいところ。
勝負レースは9月のヴィーナススプリント(MⅢ)あたりかと思いますが、そのためにもここはしっかり仕上げているはず。3着狙いなら面白い存在に見えます。
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まとめ
地方競馬にはダートグレード競走と地方重賞があり、これらのレースを各競馬場が開催しているため、毎日のように重賞が開催されているように感じられるものです。
地方競馬を予想した経験があまりない方は、こうした重賞レースから予想するのがおすすめ。
重賞に出るような馬は実績もあり、予想をするにもいろいろな情報があるため、楽しめるはずです。
地方競馬を予想するポイントは3つ。地域ごとのレベルを知り、前後の番組から本気度を推測、そして細かな情報を投票サイトなどで集めることです。
まずはJRA馬も出るような大きなレースから始め、徐々に地方重賞など、地方馬のみのレースを予想してみるといいでしょう。
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