エリザベス女王杯2023は、パフォーマンスレベル云々をいえば、そりゃ天皇賞・ジャパンカップには敵いませんが、どういう結末になるのか?
すごく興味深く、馬券的に面白いレースです!
今回はそんなエリザベス女王杯2023の予想買い目から注目ポイントまで徹底的に解説します。
プレイディヴィータ・ジェラルディーナ・ハーパーを推奨していません。その理由も紹介しています。
独自の分析なので是非参考にしてください。

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目次
エリザベス女王杯2023とは?今年の見どころを紹介!
エリザベス女王杯は、11月12日京都競馬場、外回り2200mで行われ、優勝賞金は1億3000万円、牝馬限定の古牝馬も出れるG1レースです。
また、今年の構図は明らかに異変と言って良く、それは、『秋華賞に出走した馬が3着だったハーパーしかいない』こと。
普通の年だったら、上位馬だったり、人気で負けた馬も含めてこぞって出てくるものなのですが。
今年の場合、やはり、『リバティアイランド』という存在が、すべての流れを変えているということでしょう。
3歳牝馬シンリョクカが出れるのに秋華賞を使わずに府中牝馬Sに出走したという、思い切った選択をしていますが(結果は伴わなかったですが)、現実路線と言いますか、ノーザンファームの使い分けも垣間見える。
そんな構図となっています。
リバティアイランドもマスクトディーヴァもいない事で馬券的に面白い
本来ならば、3歳牝馬三冠・リバティアイランドに対して古牝馬がその経験値で、『簡単には勝たせんぞ、壁になってやる』というのが、このレースの焦点だったとも言えますが、そのリバティアイランドは敢然とジャパンカップで世界一・イクイノックスとの頂上決戦へ。
賞金が違いますし(ジャパンカップで勝つと5億円とエリザベス女王杯を4回勝つのと同じくらい・そんなことが現実的かどうかは別として)、年度代表馬の座を賭けたり、来年以降の成長を加味した際の選択ですから仕方がないのですが、昨年の覇者・ジェラルディーナの大阪杯以降の戦績や、秋華賞でただ一頭、リバティアイランドに迫ったマスクトディーヴァ(もともと足元に弱さを抱えてる血統なので大事を取って年内休養)もいないことでやや拍子抜けと感じてしまうのは仕方がないところでしょう。
だからこそ、クイーンスプマンテ、テイエムプリキュアの大逃げが決まったり、アカイイトが勝って339万馬券になった年のような、エリザベス女王杯らしい、〝大荒れ決着”までをも視野に入れておかないといけません。
3連複で言うと、プレイディヴェーグ ー ジェラルディーナ ー ハーパー で決まる確率がどのくらいあるのか? と、言うことですね。
しかし
鬼の居ぬ間に
リバティアイランドがいないのは当然として、ローズSをレコードで勝ち、秋華賞でもただ一頭だけリバティアイランドに迫ることが出来た、マスクトディーヴァもいない。
だからこそ、ジェラルディーナやプレイデイヴェーグを始めとした、ここに出走してくる面々の本気度合。
そこがわかっていれば、オイシイ高配当馬券を獲ることができるわけです!!
エリザベス女王杯2023開催情報
開催日時 | 2023年11月12日(日) 15時40分発走予定 |
グレード | G1 |
開催競馬場 | 京都競馬場 11R |
コース | 芝2,200m |
性齢 | 3歳以上 オープン |
1着賞金 | 1億3000万円 |
エリザベス女王杯2023の出走馬(202311/10更新)
馬番 | 枠番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | ブレイディヴェーグ | 牝3 | 54.0 | ルメール |
2 | 2 | ルージュエヴァイユ | 牝4 | 56.0 | 松山 |
3 | 2 | ハーパー | 牝3 | 54.0 | 川田 |
4 | 3 | ローゼライト | 牝5 | 56.0 | 和田竜 |
5 | 3 | イズジョーノキセキ | 牝6 | 56.0 | 岩田康 |
6 | 4 | ディヴィーナ | 牝5 | 56.0 | Mデムー |
7 | 4 | ジェラルディーナ | 牝5 | 56.0 | ムーア |
8 | 5 | シンリョクカ | 牝3 | 54.0 | 木幡初 |
9 | 5 | アートハウス | 牝4 | 56.0 | 坂井 |
10 | 6 | ククナ | 牝5 | 56.0 | 浜中 |
11 | 6 | ライラック | 牝4 | 56.0 | 戸崎圭 |
12 | 7 | ゴールドエクリプス | 牝4 | 56.0 | 岩田望 |
13 | 7 | サリエラ | 牝4 | 56.0 | マーカン |
14 | 8 | マリアエレーナ | 牝5 | 56.0 | 三浦 |
15 | 8 | ビッグリボン | 牝5 | 56.0 | 西村淳 |
エリザベス女王杯2023予想!コースの特徴
レースが行われる舞台の京都2200mは、例年のエリザベス女王杯こそフルゲートになることが多いです(今年は登録段階で15頭)が、それ以外のレースは少頭数になることが殆どなので、スローペースになりやすく、外回りコースなのに前が有利な結果が残っています。
ご存じのように、京都競馬場は2020年から改修工事が行われ、今年の4月にグランドオープンしました。馬場は改修されていますが、コース形状に大規模な変更はないことで、改修前のデータは引き続き参考に出来ます。
正面スタンド前の1コーナーの出口付近がスタート地点ですから、スタート直後にゴール板を通過して、最初のコーナーとなる1コーナーまでは約400mを走ります。
2コーナーを回り、向正面の途中からは京都名物の上り坂が待ち受けます。高低差4.3mを登り切り、外回りの3コーナーに入りますが、理想をいえば、ここはまだ我慢でゆっくりと上りたいところです。
4コーナーにかけては下り坂。
最後の直線は平坦で、ゴールまでの距離はBコース使用なので約399mになります。
レコードタイムはネプチュナイトが記録した2019年4月の比良山特別(1000万下=現2勝クラス)での勝ち時計です。
同馬はその後、障害に転向。
1勝をマークした後に再び平地を主戦場としましたが、3勝クラスは卒業できずに競走生活を終えている馬ですので、強い馬が強いレースをしたというより、その時の馬場状態がとんでもなく良かったというだけのことで、今年はガチンコのG1戦でも、そこまでの時計は出ますまい。
なお、京都競馬場芝2200mで2歳戦は組まれていません。
エリザベス女王杯を過去10年のデータから予想
エリザベス女王杯2023の予想を過去10年のデータから深めていきましょう。
- 人気別の成績
- 枠順成績
- 前走ローテ
以上3項目について見ていきましょう。
エリザベス女王杯過去10年の人気別の成績から予想
人気 | 成績 | 単勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 【1-2-2-5】 | 10.0% | 30.0% | 50.0% |
2番人気 | 【1-0-1-8】 | 10.0% | 10.0% | 20.0% |
3番人気 | 【4-0-2-4】 | 40.0% | 40.0% | 60.0% |
4~6番人気 | 【3-3-3-21】 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
7~9番人気 | 【0-4-1-25】 | 0.0% | 13.3% | 16.7% |
10番人気以下 | 【1-2-0-82】 | 1.2% | 3.5% | 3.5% |
1着1回
2着2回
3着2回
圏外5回
1番人気はわずか1勝
特筆すべきは、1番人気がわずかに1勝だということ。
ただし、これは、「えっ、この馬が1番人気で良いの?」という馬が1番人気に推されていたことも多いので鵜呑みにはできません。
※去年のデアリングタクトとか、おととしのレイパパレなど。
ある程度信頼できるなという1番人気馬は勝てないまでも2着、3着には走っています(ヌーヴォレコルトの3歳時、4歳時)。
今年のメンバーでは、ローズS2着でルメール騎乗のブレイディヴェーグが1番人気に推されるのではと感じますが、どうしても押し出された感がすることと、G1でどうなのかは走ってみなければわからない面があることで、〝ある程度信頼できるなという1番人気馬”とは言えません。
むしろ、2番人気が1勝、3番人気が4勝していることに注目すべきで、
・自分で勝ちいって勝ち切れる力まではない1番人気
どちらも似たような意味になりますけども、そういう馬が割りを喰っている分、トクしているというイメージですね。
今年で言えば、ジェラルディーナ(状態が戻っていることが絶対条件)、ハーパー(展開に恵まれないと勝ちには至れますまい)がその立ち位置でしょうか。
無謀な穴狙いはダメでも、理由のある穴狙いはOK!
6番人気マリアライト、5番人気モズカッチャン、10番人気アカイイト、昨年の4番人気ジェラルディーナ。
単勝でそれなりにつく馬でも、10年で4つも勝てています。
ただし、これらに共通しているのは、もともと高いポテンシャルを示していて近走が不振だっただけか、その後有馬記念に出ても良い内容で好走で来ている馬。
2着、3着まで網を拡げても、〝ここに向けて渾身の仕上げをしてきた”馬が馬券になっています。
先週までの調整で状態面の良さが目立つのは、
・ルージュエヴァイユ(さらに階段を上った感じ)
・ローゼライト(中身が充実している)
※牝馬は特に、1週前に仕上げて当日は軽めのパターン
が主流です。
プレイデイヴェーグがある程度信頼できるかどうかを考えることが第一義となりましょう。
エリザベス女王杯を過去10年の枠番別成績から予想
枠番 | 成績 | 単勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 【2-0-2-15】 | 10.5% | 10.5% | 21.1% |
2枠 | 【2-1-0-17】 | 10.0% | 15.0% | 15.0% |
3枠 | 【1-3-0-16】 | 5.0% | 20.0% | 20.0% |
4枠 | 【0-0-3-17】 | 0.0% | 0.0% | 15.0% |
5枠 | 【0-2-1-17】 | 0.0% | 10.0% | 15.0% |
6枠 | 【2-0-2-16】 | 10.0% | 10.0% | 20.0% |
7枠 | 【0-3-1-23】 | 0.0% | 11.1% | 14.8% |
8枠 | 【3-2-0-24】 | 10.3% | 17.2% | 17.2% |
内枠5勝、外枠5勝と内枠には内枠の利、外枠には外枠の利があるという結果になっています。
ただ、先週の競馬をみても、内よりも、芝の色が良い部分を走っていた馬の脚色が目立っておりました。
どの枠があたろうが、「道中はインで我慢、直線に向くと馬場の良い外に出す」。
どこの枠であっても、そういうレースが出来た馬が勝利に一番近いでしょう。
当然、それが出来る騎手にも注目しないといけません。
エリザベス女王杯過去10年の前走ローテ成績から予想
前走レース | 成績 | 単勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
府中牝馬S | 【4-5-3-40】 | 7.7% | 17.3% | 23.1% |
オールカマー | 【3-1-0-11】 | 20.0% | 26.7% | 26.7% |
秋華賞 | 【2-3-1-24】 | 6.7% | 16.7% | 20.0% |
小倉記念 | 【0-0-0-1】 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
新潟記念 | 【0-0-1-5】 | 0.0% | 0.0% | 16.7% |
大原S | 【0-0-0-2】 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
新潟牝馬S | 【0-0-0-8】 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
京都大賞典 | 【0-0-0-13】 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
■例外もありますが、ステップは3つに絞って良いです。
【 2 3 1 24 】
【 4 5 3 40 】
【 3 1 0 11 】
【 1 2 5 70 】
ですから、今年の秋華賞組はハーパーだけですから、府中牝馬S(特に負け組)とオールカマー(ジェラルディーナ)を吟味すべきです。
また、このデータからも秋華賞組ではないプレイデイヴェーグには厳しい数字となっています。
エリザベス女王杯2023の有力馬2頭
エリザベス女王杯2023で私が注目している有力馬は以下の2頭です。
- サリエラ
- ライラック
順に紹介します。
注目馬1頭目:サリエラ
新潟記念はスロー泣いて7着に終わっていますが、それでも、「この馬の状態を維持するために除外を覚悟でエリ女に直行」が叶いました。
ルメールがプレイディヴェーグに乗るのは仕方がないとしても、そのぶん、今回はマークされることもありませんから、自分のレースに徹すれば良いだけ。
プレイディヴェーグもローズS2着馬ですが、この馬もローズS2着馬。
ポテンシャルは負けていませんし、馬体を大きく見せています(好調の証)。
注目馬2頭目ライラック
府中牝馬Sの負け組です。
その府中牝馬Sは勝ったディヴィーナに上手くいった感が否めず、距離が延びて、外が伸びる馬場の現在で、あれと同じことができるかと言われると、至難の業というしかありません。
対してこの馬は昨年のエリ女2着馬。
エリザベス女王杯はリピーターが活躍するレースでもありますし、陣営もそのことはわかっていますから、今年も人気はないでしょうが、狙う価値は十分過ぎるほどにあります。
エリザベス女王杯の穴馬2頭
有力馬に続いて穴馬の紹介。私が予想する穴馬は以下の2頭です。
- ビックリボン
- マリアエレーナ
順に説明します。
穴馬1頭目:ビッグリボン
当初、ゴールドエクリプスをあげようかと思ったのですが、ゴールドエクリプスにも買い材料があるのですが、それだったら実際にマーメイドSで実際に問題にしていないこの馬が上。
京都大賞典は、ここにむけての〝いかにも”な布石という仕上げ、レースの内容でした。
下手に府中牝馬Sに使ってしまうと、「1800のレースで急かされますし、東京に持って行かないといけないし、間隔も1週縮まる」わけですから、この選択は良いことだらけ。
穴馬2頭目:マリアエレーナ
オールカマーの負け組です。
鳴尾記念5着、小倉記念4着、オールカマー4着と勢いはありませんが、決して能力が減退したわけではありません。
ほとんどがハンデ戦で牡馬との混合戦であり、勝てないまでも大崩れしていないことが最大のセールスポイント。
前述した馬たちに比べれば、単勝とかWIN5は買いづらいですが、想定よりもインがマイナスにならないのならば、直線、内から一気の競馬が出来得る存在です。
※その次が、ゴールドエクリプスです。
エリザベス女王杯2023の予想買い目
お気づきでしょうか。
大丈夫か?という方もいらっしゃるでしょうが、プレイディヴィータも、ジェラルディーナ、もハーパーも推奨しておりません。
このうち、どれか1頭くらいは馬券に絡んでもおかしくはないと思いますが、この中からしいて1頭を選べと言うことらば、ジェラルディーナを選びます。
- エリザベス女王杯2023予想買い目
- ◎サリエラ
- ○ライラック
- ▲ビッグリボン
- △マリアエレーナ
- 注ジェラルディーナ
サリエラは単勝やWIN5を買えます。
WIN5を1頭でというのは、さすがに冒険かもしれませんが、単勝に5000円なら、どうということなく買える人が多いのではないでしょうか。
【サリエラ】―【ライラック】
【サリエラ】―【ジェラルディーナ】
プレイディヴェーグ ー ハーパーのワイドは当たらない(可能性が高い)と思っていますし、割に合わないと思っているわけですから、こうなります。
上記の推奨馬の5頭ボックス(60点)
資金に余裕のある人はマルチありの3連単でも良いと思いますし、多少点数が多くなっても、3連単で買って良い、買うべきレースではないかと踏んでいます。
レース後の振り返り
調整で状態面の良さが目立つのは、
・ブレイディヴェーグ(すごい気迫が目立つ)1番人気で1着、ルメールの進路取りも絶妙だった。
・ルージュエヴァイユ(さらに階段を上った感じ)5番人気で2着、そつのないレースをしており、上々の走り。
※結局のところ1→2→3番での決着なので、トラックバイアスもあったわけですが、サリエラ、ライラック、ビッグリボンあたりは外枠に泣いた格好です。
ジェラルディーナは出遅れの分ですね。
エリザベス女王杯2023の予想まとめ
今回はエリザベス女王杯2023について様々な観点から独自予想しました。
- 有力馬
- サリエラ
- ライラック
- 穴馬
- ビッグリボン
- マリアエレーナ
3連単をクリーンヒットできるのならば、人生が変わるかもしれませんが、点数を絞るならば(筆者のスタンス)、ワイドで十分でしょう。
ただ、名前を挙げた馬の3連単ボックスも有益な買い方だと申し上げておきます。